ゼロからのコミュニケーション講座

Today's topic コミュ障の学生さんが
いたのですが…


コミュ障の学生が1人いました。

ぼくの勤め先は「大学」ですが、前にいた研究室で珍しくコミュ障の学生さんに出会いました。

着任した当初は接点がなかったのですが、飲み会で近くに座ってほどなくして気づきました。

 

「あ、この子、コミュ障かも?」

 

直感的に分かりました。

「コミュニケーションが苦手なんだな」と。

なぜなら、

  • 酒の席なのに微動だにしない
  • 10分あっても一言も発しない
  • 隣の会話に参加しようともしない
  • テーブルのどこかをみつめている
  • うつむき加減で姿勢がわるい

という陰キャ的な雰囲気をだしていたから。

 

両隣・対面の学生は、まるで彼が存在しないかのように飲みの場をエンジョイしていました。

いじめではありません。

単純に「話しかけにくい」「話さない」という理由。

「参加」しないと存在を黙殺されます

今日の主人公はコミュ障大学院生の彼です。

かりに「F君」と呼ぶことにしますが、このF君のコミュ障ぶりと顛末をお話しいたします。

第3者目線で自分の改善ポイントもクリアになるので、じっくり聞いてみてください。

 

まずもって見た目が…

 

「見た目が大事」と今さら言いたくないのですが、F君は見た目がやばかった。

髪がボサボサ。服もダボダボ。

「ストリート系」ではなく、明らかに怠慢が原因

しかも、なぜか全身黒で統一されていて、それがより暗いイメージを引き立てていた。

 

なによりも清潔感に欠けた。

全身UNIQLOでも、オシャレでなくてもいい。

ただ、印象として「不潔そう」は避けなくては。

確認していませんが、フケがついていてもおかしくない雰囲気がありました。

見た目でNGを食らうとジ・エンド

挨拶しない

 

F君の悪いクセですが、そもそも彼は挨拶しません。

こちらが挨拶したら、会釈したかなという程度で、これでは挨拶する気力が萎えてしまいます。

 

だから、研究室の学生も彼の横を素通りします。

無理もありません。

「しない方がいいのかな?」と遠慮するし、ぼくも最終的には挨拶をやめましたから。

 

挨拶は人間関係の始まりです。

「挨拶しない」「しようともしない」人にはやがて挨拶はなくなります。

挨拶がない相手とは100億%会話しない

コミュニケーションを
取ろうとしない

 

彼は誰とも会話しませんでした。

関わった5年間、彼がだれかに話しかける様子をただの1度もみなかった。

たまに、用事があって話しかけたら、重たそうに返事をするだけ…

これでは厳しい。

 

飲み会で発言の機会があって(自己紹介やスピーチで)、オレ様キャラで笑いがとれていたのに。

そのノリでやればいいのに…

ふだんから関係を大切にしていないため、自分を発揮する機会がないのです。

関係を大事にしない人は、大事にされない

人間関係がなくなる

 

そんなこんなで。

当然、F君は孤独でした。

前期課程(修士)では同級生がいたので、話しかけてもらったり、卒業旅行するなど居場所がありました。

しかし、後期課程(博士)になると、同級生はゼロ。

後輩ばかりで距離をおかれ、関わりがなくなりました。

 

1人で昼飯をたべ、いつの間にか帰っていく

こんな毎日でした。

研究室には学生が10〜20人いるのに、です。

(ぼくは学生室にはおらず、時々みかけた様子です)

年下は向こうから話しかけてこない

自己管理すら危うくなる

 

そんなF君は、なぜか太りだしました

会ったときは中肉中背。

すらっとした印象すらありましたが、いまではダボダボの服がぴったりに。

 

自己管理ができてないのが丸わかりです。

コンビニ弁当が当たり前で、生活リズムは昼夜逆転。

昼過ぎにきて、夜中に帰っていました。

 

コミュニケーションに関係ないようにみえますが、自己管理は超重要。

生活の乱れが気分の乱れに直結します。

不機嫌になったりイライラしたら、その雰囲気を相手が察知し、距離をおかれるのです。

心の乱れは確実にバレます

いつの間にか来なくなった…

 

それでも、彼は研究だけはがんばっていた。

ずっと机に向かってノートを広げ、日夜、研究に奮闘していました。

ぼくも傍からみていて関心していたし、成果もでている雰囲気でした。

(グループが違ったので詳細は知りません)

 

しかし、最終学年になると…

彼の姿をみかけなくなりました。

 

数ヶ月たってぼくも気づき、ボスに聞いてみました。

すると、春から欠席がちで、ついに音信不通に。

博士号に必要な論文執筆も滞っていたようです。

 

なにより就活が上手くいってない、と。

びっくりしたのは、大学教員を目指していると思っていたのが、就職希望(研究職)でした。

 

なら、コミュニケーションどうにかしないと

大学ならまだしも、企業では明らかに無理があります。

面接もあるし、応募書類も相手のニーズに合わせて書くコミュ力が求めらるはずです。

 

それで就職活動で落ちこんだのか?
研究の道も自信が持てなくなったのか?

わかりませんが、将来を悲観したのだと思われます。

問題が複数になると、人は心が折れます

孤独は絶望になる

 

ボスいわく成果は出ていたので、とりあえず論文を書いて博士号をとればいい。

そのあと、大学教員なり、企業の研究職に応募するなりすればいい。

客観的に考えると、やりようは全然あったはずです。

 

でも、絶望してしまった。

1人で考えこんで、重圧に負けてしまったのか。

研究室にはボスもいるし、面倒をみていた同僚の教員もいたはずです。

私立大なので、就活のサポートもメンタルケアも充実していました。

 

でも、普段から話していなかったので、相談もできなかったのでしょう。

打ち明けていれば、違ったかもしれないのに。

孤独に負けてしまったのです。

 

コミュニケーションを
舐めたらアカン

 

コミュニケーションを疎かにした結果だと思います。

厳しいようですが、相談できる人間関係があれば、と思わざるを得ません。

 

もちろん、彼の状況は理解できます。

というのも、ぼくも似た境遇だったから。

 

彼は留年しかけていましたが、ぼくは留年してた。

しかも、何年も。苦笑

 

でも、仲間がいました。

研究をこころざす先輩や後輩がたくさんいて、停滞していた時期も彼らとともに過ごし、励むことができた。

博士号のキッカケも、友人との共同研究でした。

 

また、運良く両親と同居することに。

両親が引っ越してきて、祖父母と2世帯住宅を建てたのですが、それで生活リズムをとり戻すことができた。

お世話になった個別指導塾での活動も支えになった。

教えることに無駄に(?)熱意を注ぎこんで、ふて腐れるのを回避できたと思います。

(この経験が今の活動に繋がっているのかも)

 

これらのご縁によって、ぼくは
人生の低迷期を持ちこたえられたのです。

 

 

最後に、1点だけ。

ひとえにご縁のおかげなのですが…

F君とぼくとの「差」は何か?

 

コミュニケーションに向き合った。

 

それだけなのだと思います。

ぼくは下手くそなりに改善の努力はしていたし、周りと関わろうとしていました。

それがご縁をよびこみ、つらい時期を支えてくれた。

 

コミュニケーションは下手でもいい。

でも、コミュニケーションから逃げたらダメ

 

会うこともないですが、彼にはこう伝えたいですね。

(また、どんな形でも再起してほしいです)

 

 

以上。

長くなりました。

本日はありがとうございました。

 

【追伸】

人生が終わる話が続き、絶望感が漂ってます。苦笑

でも、ドン底までいくと逆に希望しかない。

明日からは、そんな未来につながる話です。

お楽しみに。

 

コミュ障という「呪い」の解き方

ーPart.4の内容ー

  • 永田の「闇落ち」経験
  • ひとには◯◯◯感が必要
  • 孤独の末の暴走?!
  • 本質をつかむ【朝の習慣】
  • コミュ力と◯◯は似ている
  • コミュニケーションの真義

etc…

 


■バックナンバー


【 Writer: 永田耕平 】

コミュ障の生態に精通し、10代〜40代の男女を中心に、職場や学校におけるコミュニケーションの改善を支援。

会話術・処世術をこえる「人間関係構築論」を駆使し、アドバイスを行っている。科学研究でつちかったロジカルな分析を得意とする。

無口に特化したコンテンツも発信しており、超キホン的な悩みにも寄りそえるバックグラウンドを持ちあわせる。

>>>永田耕平プロフィールはこちら<<<